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怖い顔

わたしは皆の役に立ちたかった。 皆に認められて、頼られて、そんな自分が好きだった。 他者からの評価でしか自分を認められないからこそ、どんなに大変でも周りに気を配ることをやめなかった。それで良かった。皆の為のわたしだったから。 菊地に切ったばか…

家族と菊池と当たり前の話

わたしはとうとう正社員になる。 三年近くもの間ずっとフリーターだったけれど、晴れて社会人として生きていくことができる。これでやっと普通に近付ける、当たり前のことができる人間になれる。そう考えると嬉しくて堪らなかった。 もうすぐ父親が仕事を辞…

いただきます

頭の中で妄想が渦巻いてそれがあたかも本当に起こった事の様に頭を過って我ながら恐ろしい。 これが統合失調症というものなんだろうな。誰に対しての怒りなのかがもう分からない。目の前には誰もいない。架空の人間と対話している。頭では分かっても心が追い…